検査部


【検査部概要】
臨床検査医学には、生体から採取される検体の生化学的な分析や、形態的な分析を行う検体検査と、生体内での生体活動を物理現象あるいは形態変化としてとらえる生理検査があります。 どれも患者さんの診療にきわめて重要な情報を提供します。当院では生理検査室に加え、輸血管理室、生化学・血清検査室、血液検査室からなる中央検査1と病理検査室、細菌検査室、一般検査室からなる中央検査2で 構成し、患者さんの病気の早期発見、治療方針や経過観察の支援など高度な医療を支えるために、正確な検査データを速やかに臨床に提供しています。

【スタッフ】
検査部 ◆臨床検査専門医 :2名  ◆病理専門医 :2名
◆臨床検査技師 :29名
◆検査助手 :3名
◆認定検査士
 ・日本臨床細胞学会認定 細胞検査士:3名
 ・国際細胞学会認定 国際細胞検査士:3名
 ・日本超音波医学会認定 超音波検査士:3名
      (循環器2、消化器3、体表2)
 ・日本心臓リハビリテーション学会認定 心臓リハビリテーション指導士:1名
 ・日本睡眠学会認定 認定検査技師:1名
 ・日本血管外科学会・日本脈管学会・日本静脈学会認定 血管診療技師:3名
 ・日本脳神経超音波学会認定 超音波検査士:3名
 ・生物試料分析化学会認定 分析機器・試薬アナリスト:1名
 ・福岡県、佐賀県糖尿病療養指導士:2名
 ・医療環境管理士:1名


【生理検査室】
循環機能検査生理機能検査は患者さんの体に対して、直接検査を行います。女性の患者さんには女性の技師が対応するなど、細かい配慮を行っています。
○循環機能検査
心臓の電気活動を記録して心筋の虚血や不整脈を評価します。さらに、心臓にさまざまな負荷をかけた状態についても行います。また、心臓の動きや弁の状態をみたり、心臓を養う血管の流れをみたりして、さまざまな心疾患の評価に有用です。
循環機能検査○呼吸機能検査
肺活量、気道の状態、肺の大きさ、拡散能力など呼吸器系の生理学的病態の特徴を検出します。これにより、肺の機能障害を評価することが可能です。
○神経機能検査
脳細胞の電位を記録することによって、脳神経の働きを評価します。これによって、てんかんや脳梗塞などの評価に有用です。また、末梢神経の活動電位を測定することによって、運動・知覚障害の原因検索を行うことが可能です。


■検査項目
循環器機能検査 心電図・負荷心電図(マスター負荷・立位負荷・歩行負荷)・トレッドミル・ホルター心電図・心臓超音波・経食道心臓超音波・心臓カテーテル・24時間血圧計
呼吸器機能検査 肺活量分画・フローボリューム曲線・機能的残気量・肺拡散能力・薬剤吸入テスト(改善率)
神経機能検査 脳波、術中モニタリング(MEP、ABRなど)
誘発筋電図(運動神経伝導速度・知覚神経伝導速度・聴性脳幹反応など)
その他 睡眠時無呼吸検査・頸部血管超音波・下肢血管超音波・自律神経検査(CVRR)・腹部超音波・ABI・SPP・FMD

【輸血管理室】
輸血検査 輸血に必要な検査や血液製剤の管理などを24時間365日体制で行っています。
○血液型検査、不規則抗体検査、直接クームス試験、
 関節クームス試験
 全自動検査装置やバーコードを用いたシステムの導入に
 より採血から結果報告まで安全かつ迅速に行っています。
 また、高感度検査法により、輸血副作用の原因となる不
 規則抗体も検出することができます。
○製剤管理
 赤血球製剤、新鮮凍結血漿、血小板製剤、アルブミン製剤、自己血などを一元管理していま
 す。より安心して輸血医療を受けていただくため、アルブミン製剤を含むすべての製剤は国内
 生産品を採用しています。
○その他
 患者さん一人ひとりに対し適正に輸血が行われているかの確認、万が一の副作用や輸血後
 感染症の監視、緊急輸血や血漿交換療法などにも対応しています。


【生化学・血清検査室】
生化学・血清検査 採血管を遠心して得られる上清(血清)を使って検査を実施しています。
生化学検査室では、糖尿病の指標となる血糖値や、動脈硬化の指標となるコレステロール値、肝機能を調べるAST、ALT、γ-GTP等の酵素といった項目を、約30種類ぐらい測定しています。
血清検査室では、梅毒、B型肝炎、C型肝炎およびエイズに感染していないかを調べる感染症の検査や、各臓器に腫瘍ができたときに上昇する腫瘍マーカー、甲状腺の機能を調べる甲状腺ホルモンの測定を実施しています。


【血液検査室】
血液検査 ○血液算定
 赤血球、白血球、血小板の数を24時間体制で検査してい
 ます。
 ・赤血球数、ヘモグロビン量、ヘマトクリット値
  貧血の有無とその種類がわかり、原因の推測を行い
  ます。
 ・白血球数
  感染症や炎症、白血病や再生不良性貧血などの血液
  疾患で増減します。
 ・血小板
  おもに止血に関与しています。出血傾向の有無や血栓傾向を知ることができます。
○末梢血液像
 血液中の細胞を顕微鏡で観察します。白血球をおもに5種類に分類し、白血球数増減の原因
 を探る手がかりとします。また、白血球や悪性リンパ腫などの血液疾患では異常な細胞が見
 られるため、その分類も行っています。
○凝固線溶検査
 血液を凝固させる機能や一旦固まった血液を溶かす機能を調べます。手術や処置での出血
 が正常に止血するか、あるいは心筋梗塞、脳梗塞などで抗凝固作用のある薬を投与されて
 いる方の効果判定にも用いられます。
○骨髄検査
 腸骨や胸骨に針を刺し、吸引した液(骨髄液)で標本を作製します。顕微鏡で細胞を観察し
 細胞分類や形態異常の有無を調べます。
○ヘモグロビンA1C
 グリコヘモグロビンとも呼ばれ、過去1〜2ケ月の血糖状態を反映します。糖尿病コントロール
 の指標として有用で高速液体クロマトグラフィーという機器で血液を測定、診察までに結果を
 お返ししています。


【病理検査室】
病理検査室には5名の臨床検査技師(内2名は国際細胞検査士)が病理診断科のスタッフとして在籍し、おもに下記の業務を行っています。
病理診断標本作製
 手術・内視鏡検査および解剖等で採取された組織を、顕微鏡でくわしく観察するための標本
 を作製します。
術中迅速病理診断標本作製
 手術中に組織凍結ミクロトームを使って、30分以内に迅速病理標本を作製します。
細胞診検査
 腫れものや分泌物から細胞を採取して標本を作製し、がん細胞の有無を顕微鏡で調べます。
病理解剖(剖検)
 ご遺族の承諾のもとに、病死された患者さんのご遺体を解剖し、生前の診断についての妥当
 性、病気の進行度、治療の効果、死因は何か等を調べます。

【細菌検査室】
細菌検査 喀痰・尿・膿・便・血液など、さまざまな検体から感染症の原因となる細菌や真菌などを目的に応じた培地をもちい、培養検出します。また、検出された細菌に対し、どのような薬剤が効くのかを調べています。
食中毒の原因となるO-157・小児の咽頭炎の原因となるA群溶連菌・乳児の下痢の原因となるロタウイルス・肺炎の原因となる肺炎球菌抗原などを迅速抗原検査にて検出し、10分〜30分で報告しています。
院内感染対策監視菌(MRSA、多剤耐性緑膿菌、セラチア菌、マルトフフィリア菌、抗酸菌など)が検出された場合には、ただちに病棟・医療安全管理室などに情報提供し、院内感染防止に努めています。


【一般検査室】
一般検査尿・便の検査を行います。尿検査には、尿中の糖・蛋白などの成分をみる定性検査と、尿中に存在する赤血球や白血球、細菌、結晶、異常細胞をみる尿沈渣があります。便検査では、大腸癌のスクリーニング検査として重要視される便潜血検査、便中より寄生虫卵を発見する寄生虫検査等を行います。そして、異常があれば、さらにくわしい検査が行われます。他にも鼻腔拭い液からのインフルエンザウイルス、RSウイルスの迅速判定の検査も行われます。


【検査部の先進分析機器】
生理機能検査室 心電計(CardioStarFX-7542,ECG1400)、誘発電位(Neuropac M1)、肺機能(System7,CH-8900)、脳波計(Neurofax-EEG1224)、長時間心電図(DSC3300)、トレッドミルテスト(ML6500)、心カテポリグラフ(RMC3100)、睡眠ポリグラフ(PSG-1100,AlicePDX)、
超音波検査(iu-22,IE33,LOGIQS8,APLIO-MX,APLIO MX ssa-780A)、FMD検査、心肺運動負荷モニタ(AE-310S)、血圧脈波検査装置(fromBP203RPEV)
輸血管理室 全自動輸血検査装置(ECHO)
生化学・免疫学検査部門 [生化学]BM-6050、血糖測定装置GA09、浸透圧測定装置OM-6060
[免疫学]アーキテクトi2000SR、全自動蛍光免疫測定装置ミュータスワコーi30
血液・凝固/線溶部門 自動血球分析装置(XN-3000,XN-1000)
自動血液凝固分析装置(CS-2100i)
自動グリコヘモグロビン分析計(HLC-723 G8)
病理検査室 蛍光顕微鏡画像システム
クリオスタット ライカCM3050S、自動封入器、自動染色装置、自動免疫染色装置ベンタナLTシステム、ティシューテックVIPジュニア
細菌検査室 バイテックU、自動血液培養装置
一般検査室 US-3100R、クイックラン


【2014年度実績】
生理検査 循環器系:12,158件、呼吸器系:1,681件、神経系:202件、超音波検査:11,178件
輸血検査 血液型:3,858件、抗体スクリーニング:2,900件
血液製剤本数:3,072本(赤血球:2,518本、新鮮凍結血漿:268本、血小板:102本、自己血:164本)、アルブミン製剤本数:759本
生化学検査 1,351,177件/年
免疫・血清検査 60,224件/年
血液検査 血液・形態/凝固:1,683,735件/年、HbA1C:13,230件/年
病理検査 病理診断科参照
細菌検査室 細菌塗抹:3,906件(抗酸菌塗抹:948件)
細菌培養検査:7,579件(呼吸器系:1,465件、泌尿器系:1,102件、消化器系:321件、血液・穿刺液:3,207件、その他:1,484件)
迅速抗原検査:2,055件
一般検査 尿検査:36,084件、便検査(虫卵含む):774件、インフルエンザ:735件、RSV:75件